アプリカーレのあるリグーリア州をさらに北に上れば、同じインペリア県内にあるもうひとつの秘境に辿り着くことができるという。トリオラ(Triora)という山村がそれである。
すでに説明しているようにいままだ訪れたことのないところ。情報誌やネットで検索しながらこれから訪問してみたいイタリアを探っている。
アプリカーレから車でおよそ70分走ったところにあると地図上では示してくれるが、山岳地帯での移動とあって高速道路などスムーズに進める進路はない。しかもなだらかな山道ではなく起伏のあるくねった渓谷を進んでいくことになるので70分といったところで距離以上に大変なこともあると思う。
北上することで辿り着くトリオラは、アプリカーレよりも標高の高い村である。海抜780mという説明だけでは漠然としない高さを感じるためにどこか別のところと比較しなければならない。緯度はもちろん異なるが、以前スキーをするために赴いたチロルの麓、ヴィピテーノ(Vipiteno)という村がある。ヴェローナより220㌔ほど北方にあるかなりの山岳地帯であり、オーストリアとの国境ブレンナー峠まで10㌔足らずのところ。標高950mはもはや平地ではない。
もちろん季節や緯度が異なると同じような体感は得られないだろうが、ひとつの目安として考えることはできると思う。780mの高地にある村は、海抜120mのミラノとは明らかに異なってくる。そういうことからも訪れる季節によっては厳しい環境になることを考えておかなければならない。
周りを2,200m級の山々に囲まれているこのトリオラは、渓谷とはいっても盆地の中心にあるような村である。そこに行きたいと思わせる理由は、自然と人間の築いていた集落とがうまく調和しているところだろうか。イタリアにいてはさして珍しいことではないのかもしれないが魅力のある町村ではなかろうかとこれまでの経験値からの直感なのか、うずうずするのである。
中世に宿場町として人々の往来に手を貸しそれを糧としてきた村ながら、実際に現存する建造物を生んだのは18世紀になってからであるという。そこに鎮座する修道院や教会などにも興味があり、自然と融合する美観を是非味わいたいと思う。
最初に述べたように秘境を訪ねるのは来春にしようと思っている。晩秋より冬のイタリアはイルミネーションに照らされる美しさはあるものの、日照時間はかなり短くなる。せっかくであれば陽射しの美しい、緑の映える季節に空で見定めたいまだ訪れたことのない世界をそぞろ歩いてみたい
堂満尚樹(音楽ライター)
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